6月13日(土)「グノーシア開発陣とスペシャル座談会ラジオ」(https://www.youtube.com/watch?v=y-7Jig2k_Qg)
上記イベントの書き起こしというか、抜き出しというか。
自分用なんでだいぶザックリです。
・既存インタビューと被る内容はほぼ省いてある
・簡略化のためにインタビュアーの発言は削ってある
・削って通じづらくなった部分、語順を変えた方が通りの良い部分に関しては最低限の補足や単語の入れ替えを行っている
・誤脱チェックしていない、表記統一チェックしてない
・聞き取れていない部分多過ぎ、多分聞き違いも多過ぎ、文脈読めてないところもきっと多い
・ていうか一気にやったから集中力めっさ途切れてる
・気が向いたら修正する
――Switch版発売後の反響
めづかれ 反響滅茶苦茶良くてDLランキングがすごい高いところまで上がっていって。GW前でセールがかかってる中発売したのでランキングも上がらないだろうと思っていたんですが、三位くらいまで行ったのかな、すごかったです。Vita版もDL数が伸びました。『メゾン・ド・魔王』も一緒に買って頂く方が多く、ランキングに急に入ってきたり。
――好きなキャラ
ことり みんな好きなんですよね。んー、描いてて男キャラにはだいぶ力を入れて描いたかな(笑)。RPGとかに恋愛要素入ってるのがすごく好きなんですよ、主人公も男女いて、恋愛対象も男女いてみたいなのが。そういうのをちょっとやりたかったというのもあるんですよね。なんでこの子攻略出来ないの?みたいなのも自分のゲームで攻略出来ればいいんじゃない、みたいに考えたことが入ったりしています。性格を付けたしごと君が入ることでなんだか違うことになっちゃったぞ(笑)。
見た目的にはミン君が一番好きな、感じ、ですね。自分の好みを詰め込んだ、みたいな。元々(沙明の)初登場はもっと酷かった。セクハラが過ぎるからちょっと押さえて下さいと言われて削ってああ(ゲームver.)。
めづかれ 沙明が言う「ンーフーン」は全部放送出来ないので。自主規制です。
ことり 直なワード連発してました、全部NGくらっちゃった。
めづかれ 普通に読む分には平気なんですけど、解釈の仕方によってはね、という暗喩的な感じ。
僕は夕里子。初登場する時の登場の仕方と、そっから盛り上がるこっから本番だみたいな盛り上がる演出とかの掴みが上手くいったなと。それと恐いですよね、あのキャラクター。みんななびいちゃうから。幕を切るがいいとか言ってる時点で年齢が高いですよね(笑)、知能も。
ラキオはやんちゃ坊主なのでどんだけ頑張って庇っても思い通りにちゃんと動いてくんないとか。でも可愛いですよね。最初ループ一回目の時に登場して、強烈でインパクトあってなんちゅうキャラだと、きっとみなさんも喜んでくれるかなと。
――好きな役割
めづかれ やっぱりエンジニア。エンジニアは……いいですよね。自分だけが色んなことを知ってるっていう。
ことり 私は守護天使が一番いいかな。騙す側よりも人間側の方やりがちで、考えて解きたいから直感なんかも切っちゃって。だから乗員が情報少なくて考えられて一番好きなんですけど、守護天使でアタリつけて守りたい人守れるのが好きで良くやっていましたね。
めづかれ これはことりちゃんが言ってたんですけど、航海日誌見返して「アッ! このキャラが自分のこと守っててくれたんだ」っていう熱い展開が分かるのがいいんですよねって。
――庇いたくなるキャラ
めづかれ やんちゃなんでラキオ。あとコメットとかね、消えちゃうからね。
ことり (レムナンが)滅茶苦茶こっちに票入れてきますよね。仲良くなると変わりますけど。最初はなんだこいつ、みたいな。関係ないけど、ラキオ庇った直後にこっち疑ってくることありますよね。
めづかれ ある。ある。もう読めない、あの子たちは。
ことり 作った当初予想してない行動をとってくるんですよ。((しごと氏に確認後)登場人物たちの好感度は)性別では変わりませんが、レムナンの主人公に対する好感度初期値はすごく低い。沙明が女主人公に対して好感度高いのは……あるかも……?
めづかれ プログラマー(しごと氏)が思考ルーチンを組んでるが、彼自身何が起きるか分からんと思ってるんですよ。自分が神様となって全部制御するのが嫌いというか、あまり好ましくないということで、世界とか考え方などのロジックを入れたらあとはそれらが勝手に動くようにしてあるんで、分からない。なので自分たち(他のプチデポットメンバー)も『グノーシア』の下僕として作ってるっていうか、遊んでくれた方々と同じで「え、そんなこと怒るんだ」ということがある。
――キャラクターの誕生
ことり まず私が十四人表情付きで立ち絵を作って、それを見ながらみんなが被らないように性格を決め、いったん人狼を回してみました。なんとなく行動のパターンがばらけたのでその人狼中の行動に合わせて、誰が怪しい怪しくないだけだった議論部分に台詞を入れていきました。
めづかれ その調和(左注:違うかも)後付けで台詞とかストーリーを作っていったので。
ことり このキャラクターになるためにどんな背景があったら……という感じでストーリーを作っていって。しげみちは「宇宙人とかいるらしいな」と出てきて(それにプレイヤーが)「おい!」というためだけに生まれたキャラクター(笑)。
めづかれ (プチデポットは)四人しかいないためある程度個性が出やすく、それはやっぱり尊重すべき、みんなの強みを全部『グノーシア』に入れようと思いました。
――全員の立ち絵集合(30:20頃)
ことり 適当に作ったので、身長はかなりいい加減です。
――描いていて楽しいキャラクター
ことり 最初立ち絵をがーっと描いてた時、楽しかったのはラキオ。(この辺り聞き取れず)は、コメットさん。色味ががーってしてるのが個人的には好きなので。今は性格的にポーズ取ってくれる人が描きやすい。カメラ向けたらちゃんとポーズ取ってくれる女の子たち、SQさんやコメットさん。せっちゃんとかはある程度はにかんでる感じが思いつくんだけど、男の子たちが。特にレムナンとか撮って欲しくなさそう、頭の中で隠し撮りしないと(笑)。
(各キャラクターの服装はそれぞれの文化圏で一般的かという問いがある)そうですね、そう考えてくれていいと思います。みんな自分で好みのものを選んで着ています。ジナが一番一般的な格好というイメージ。(ラキオは出身国の人から見ても)派手で、あそこの人たちはもっと合理的な方が好みのはず。ラキオが自分の好きなようにやりたいという主張を込めた衣装だと思っていますね。
――キャラクターの出身国
ことり 本当はしごと君の方が詳しいんですけど、ある程度聞いてきました。基本思想としては知性至上主義、人間性の喪失、っていう。他の国は擬知体がある程度の管理を任されている世界で、グリーゼでトップに立つのは人間かつ人間のための行動は取らない。人間というのは資源であり商品である。ラキオ本人としては思想が合ってないんですよね。(だからラキオは星で)だいぶ鼻つまみというかなんというか……。
めづかれ (ラキオは)合理性で物事を判断したり理性が強い割に服装の美的センス(が強烈)とのギャップが面白いんじゃないかと思いますね。ラキオって人狼中にたまに変な動きするでしょう、そういうことなんですよね。プロフィールにも書いてありますけど遊び心とか。
ことり ラキオの行動基準は美意識ですよね。論理的に明らかになっているのに言わないのは、もう、美しくないんですよ。しょうがない。
コメットの星なんかはゲーム中にも出てますけど、自然に還れみたいなね。
――キャラクターの名前、モチーフなど
ことり SQちゃんの名前の由来が順番は後付けですね。なんとなくアルファベットがいいよねって。元ネタはサキュバスです、綴りは違うかもしれない。
ククルシカはロシア語で人形、あとチェブラーシカのシカ。シカはちゃんの意味なので、お人形ちゃん。ロシア語詳しくないので本当にそういう意味になるかは分かんないんですけど。
セツははっきり元ネタがあって。グノーシス主義の悟りへと人々を導く者の名前がセツで、意味合いとしてもぴったりかなと。プレイヤーを引っ張ってくれる人としても、“セツ”。
ラキオはエスペラント語。知性とか理性とかいう意味。エスペラントを母国語にして欲しいイメージがあって
めづかれ ことりちゃんエスペラント語勉強してたよね。
ことり 私マイナーというか、あまり使われていない言語を勉強するのが好きで。エスペラント語とかラテン語とかを独学で勉強してまして。エスペラント語は人工言語というのが好きです。
ステラはラテン語で星。これはなんとなく宇宙に関連する名前を付けようと。
シピはよく猫に付けられる名前を探して、フランス語でおてんばの意味です。設定的にはフランス系の血が入ってると私は思ってます。本来は雌猫に付ける名前らしいんですけど、まあ色々あるんじゃないかな、と。シピは本名じゃないですね、猫として生まれ変わる時に選んだみたいな……。名前を付けたことでまた設定を膨らませてった感じ。
コメットは金魚の品種。(聞き取れず)が金魚のヒレみたいに見えて、しごと君が金魚っぽいと言ったため、コメット(彗星)なら星にも関係あるので。
めづかれ 金魚飼ってるしね、みんな。なじみ深いですよ。
ことり 夕里子は結構適当に……まあ白で、花のユリのイメージも多分あった。漢字が使いたいということで、なんとなく。
めづかれ 夕の字は珍しいよね。
ことり 画数が少なくシュッとしてるのがいいなと。
沙明はこれも漢字が使いたいなということで中国名前で探していた時、この字を見たら(アッ! 沙村広明さんみたいだな)って思ったんですよね。略したみたいだなって。そしたらこの子はエログロ担当だなと。
ジナも(沙村さんを)意識しています。韓国のグループに沙村さんが描くような女の子がいるんですよね。
私イメージは三次元から持ってくることが多いです。MTVを入れているんですが、海外のミュージックビデオだと結構ビジュアルすごいアーティストも出てくるんですよね。ラキオもそこから来てます。見ながらではなく思い出しながら描くと、全然別のものが出てくる。
しげみちの見た目はみんなの共通イメージリトルグレイですよね。ただ、中身は三次元のモデルがいます。
内面の肉付けは三次元から持ってきていることが多いですね。
――識別年齢
ことり 肉体的な年齢で、コールドスリープ期間は除きます。あるいは亜光速移動中は年取らないので、そういうことも考慮します。ジョナスはちょっと若くしすぎちゃったかもしれない。ステラの識別年齢は自称です。ククルシカなんかもかなり……(笑)。
――『グノーシア』今後の展開
めづかれ もうこれ以上は出来ないってレベルで完成させたので、このままにしたいっていう気持ちが強くて。
――議論中のスキル
ことり なんでもいいからどういうのあったらいいか、楽しいかというのを上げていって、取捨選択していきました。最初はパッシブスキルをつけようという話もありました。女の子に意見が通りやすくなるレディーキラーとか、チュートリアルが入る記憶喪失とか。ああ、あとスリーサイズが分かるスキルとか(笑)。ロードをスキルにしてしまおうという案もあったんですが、人狼ゲームでロードは駄目じゃないかと。
めづかれ どうしても羽目外したくなるよね。普通に普通のスキルばっかじゃなくて。
ことり 最初は吊り指定(エンジニア指定など)も考えてたんですけど、みんな従うのかなと考えた結果なくなりました。
スキルの説明はしごと君が書いていますね、多分。本編がシリアスっぽくもなっちゃったので、ここら辺で息抜きしようという緩い感じに。
めづかれ どこを読んでも楽しいところがあった方がいいし、普通のゲームを目指してないので(笑)。チュートリアルはこうという考えを壊したかったというか、もっと楽しくてもいいんじゃないって。
テストプレイは死ぬほどやりました。トータル六千回ほどクリアしてます。ものすごい回数ループをしているので、ちょっとしたことが気になったり腹立ってくるんですよ。プレイヤーさんも百回以上遊ぶので、突っかかる場所は削りました。
チュートリアルと(プレイヤーに)よく言われる部分は、二ヶ月か三ヶ月かけて作ったんですね。僕らがリアルな人狼ゲームをほとんど遊んだことがないこと、同じような人が楽しんで出来るようライトにと思っていました。僕がメンバーで一番……バカなので(笑)、僕が分かるようにしたかった。
ことり チュートリアルが出来るまで絶対川勝さん(めづかれ氏)に見せず、(めづかれ氏には)人狼もやらないでって話してました。全くの初心者がやって分かるかという。私やしごと君は何が分かって分からないか、判断出来なくなってくるんですよね。そこをちゃんと見てもらったんですね。
めづかれ 最初の画像(左注:違うかも)のときに、全然意味が分からなかったんですよ。で、しごと君やことりちゃんが「あー、ここでこんな選択肢しますか」みたいな感じでニヤニヤしてる。それが腹立つ訳ですよ。
分かる人と分からない人の溝が出来ていると分かったんで、僕は恥を忍んで「分からない。ここはもっと丁寧にして欲しい」と具体的に詰めました。
試遊で遊んだプレイヤーから、疑うかばうしかないじゃないかと言われましたが、僕はそこがメインだと考えているので、ここをまず理解して頂いて、キャラクターが増えて、色んな手順が増えて、色んなことが理解出来るのが十五回か二十回辺りだといいなと。
(特に初期のループで)他の宇宙の他のキャラクターたち……全然違う文化の人たちがいれば、おかしな行動を取っても(まあ地球の人じゃないしね)みたいな。
――お気に入りのイベント
めづかれ イベントっていうよりも、雑談スキルありますよね。SQが議論中にお菓子食べてまーすって言うんですけど、ああいうのが好きで。ラキオがシャワー室でジロジロ見られて気持ち悪いんだよねみたいな、細かいネタもゲームの世界の中で生きてるし、遊んでくれた人がちょっとね、(ああ、成程)みたいなね、あるじゃないですか(笑)。
ことり お気に入りというか思い入れが強いのは、絵をいっぱい描いたイベントですね。粘菌イベントとか。
めづかれ LRから見られる乗員たちの状況はイベント中でも見れるんですよね。細かいところまでかなり作り込んだので、良かったら見てみて下さい。僕が「このイベントの時にLR押したらなんかおかしくない」ってしつこく確認して、しごと君とかに(聞き取れず)やったので。
ことり (主人公グノーシアSQ乗員は人狼で言う)“恋人”をやりたかった。『グノーシア』は主人公視点だから、抱きしめるってどうやるんだと悩みつつやりきりました。
キャラの複雑な感情を描ききるために簡略化せずリアル寄りな絵を描くようにしていますね。
「このループをなかったことにしたくないんだ」と言うせっちゃんの顔は自分で見ても泣けてきちゃいますね。
めづかれ 終わりの一連のイベントは思い入れが深くて、何回も音楽の入りとかSEのタイミングとか何回もなんかいもチェックして確認しました。実際に僕たちはループ地獄に陥ってたわけですから、こんなもんでいいだろうなんていい加減な態度は取れない。実際にプレイヤーと同じ気持ちであの体験をする中でしか得られないカタルシスがありますから。最後のさいごのエンディングに関しては全てが終わった後で作ったんで、エンディングありきじゃないし、細かい部分は決まってませんでした。
ことり タイトル画面は(グノーシア)0人を選べるタイミングになったら真っ黒になって、(タイトルロゴの)Oが光ってます。
めづかれ ヒントにしたかったんですよ。あれはO(オー)ではない、0(ゼロ)。何かあたらタイトル画面を変えたいというのはことりちゃんに無理にお願いしていて、みんなで考えてくれて。
ことり エンディングは別の名前の方がちょっと……。
めづかれ いいのかな。
ことり エモいよね。昔の名で呼んでもらえる。
めづかれ これがちゃんと出来るようデバッグは頑張りました。
――没イベント
ことり いっぱいありますね。実装したけど削られたイベントについて言うと、ミン君の性転換イベントって言うのがあって。ミン君と二人きりで生き残った男主人公が、「お前女になれよ」って言われてそれ以降女として生きるっていうイベントが。
めづかれ 駄目です(笑)。そういうのは無理なんですね。
ことり (既にそういう力があるので)せっちゃんには嫌な目をされるみたいな。
めづかれ SFとして許容出来るものも多いんですけど、色んな方々に遊んで頂きたいというのもありますしね、あまり刺激があるのはちょっと……かな。
ことり ネタ出しの段階で没になったのはお料理イベント。ジナの国はアジア圏ちゃんぽんな料理だけど、今の私たちから見ると何コレみたいな。みたらしだかたこ焼きだかなんだかよく分からない。粘菌と絡めて、コメットさんの料理を食べた人が変死するというのも考えてました。
探偵ものが好きなので殺人事件をグノーシア全く関係なくやりたかったですね。殺人犯に投票しようみたいな。ラキオの名探偵っていうイベント。ただ、(キャラに)好感を持ちにくくなっちゃうかなっていうのと、トリックが難しい。いきなりサウンドノベルに入っても楽しいんじゃないってノリもありましたけど分量的にも難しいので諦めましたね。
ステラ主催の「ラブマゲドン」やりたかったです。
めづかれ ラブマッチってあるじゃないですか。好きな人を押したらピンピンピンピンって(線が選んだ相手に出る)。
ことり ステラさんはやりたいんじゃないかなって。(でも)ステラさんは選ばれなくて船は自爆する、みたいな。
――設定資料集、サウンドトラック
めづかれ それはね、考えているし、準備はしたいと思っていますね。
ことり 出す気は満々ですね。サントラと設定資料集は、出します。
めづかれ サントラが先ですね。人数が少ないので、いつかは分からないんですが……。グッズとかあんまりないのでね、考えたいと思っています。
――最後に
ことり 本当にありがとうございますとしか言えないんですけど。本当、自分が描いたキャラのファンアート描いてもらえるのが嬉しくて、Twitter検索とかしちゃうんですけど、描いた人は制作者に見られたくないのかどうなのかというのが気になっちゃったりしてフォローしにくかったりするんですけど……見ちゃいます(笑)。
めづかれ 長い時間をかけて、その時の限界に挑戦して作ったゲームなんで、こんなにたくさんの人に遊んでもらえて嬉しいです。ことりのTwitterのフォロワー数が激増しまして。それこそブログでも感想書いてくれたりとか。ファンの方々が増えて嬉しかったですし、これからもっと『グノーシア』、たくさんの人に遊んで頂けるように是非皆さん応援いただければ嬉しいです。皆さんのこと仲間だと思ってるので、四人しかいないので皆さんの助けがなければ続けられないから。